
改稿をなんとか終え、入稿、ゲラの校正、打ち合わせ、戻し、校正・・・と繰り返していく2か月は、予想はしていましたがハードでした。あまり寝れない日があったり、ほかの仕事との兼ね合いでひやひやしたことも。
その時期には、伴走してくださる編集者さんの忙しさも、メールから伝わってきます。
大変な思いをさせてしまっても、嫌味なんて1ミリだって言われませんでした。もう奮起するしかないです。
倒れても即座に起き上がる! 今できる最善を! 最後のほうは、ジャンプ漫画の主人公さながらの精神状態でした(笑)
そんななか、戻しを1つ終えるたびに、カバーや扉絵のラフが届くようになります。
中身であるお話がかたまったくらいから、外側の制作もスタートするので、その確認作業が入ってくるのです。いよいよ…! という思いで心がわきたちました。
本を読むのはもちろん好きですが、紙できた一冊の本という形も大好きです。手に取ったときの感じ、重さ、ページをめくる感触…、いろいろ想像して胸をふくらませていました。
装丁をご担当いただいたのは、装丁家の城所 潤さん+大谷 浩介さん(JUN KIDOKORO DESIGN)。イラストレーターは神保 賢志さんです。
まずは城所さんに原稿を読んでいただき、「いい作品だね」と言っていただけたと編集者さんから共有してもらい、ほっと一安心。もうそれだけで元気100倍です。
続いてイラストレーターさんが決まると、主要人物の外見についてくわしくきかれました。
顔などあまり考えていなかったわたしは、しばしぽかんとしてしまいました。なんとなくの髪型や体型、目の形くらいしかイメージしていなかったのです。
あわてて検索したり、ちょうど手元にあった人物イラストを描くための本を参考にしたりしながら、「こんな顔かな?」というのを手繰り寄せて、編集者さんに伝えました。

表紙のふたりは、現実のふたりそのままではなくて、物語内でいっしょに描く『正反対☆★ウォーズ‼︎』という漫画の主人公ふたりも、ちょっぴり混ざっています。
小学生の男の子らしい元気な雰囲気がありながら、鮮やかな赤の背景に黒い線の影が文学的でもあり、『ふたりのマンガ線』のストーリーを絶妙に表現していただきました。
表紙では背を向けているふたりが、裏表紙では・・・という点にもぜひ注目いただきたいです(物語を読んだら、きっとその意味がわかるはず)
わたしの凡人の想像とは全然ちがった、斬新なかっこいい表紙で、発売から1か月以上経った今も毎日眺めて幸せだな〜と実感しています。

楽しみにしていた帯はブルーで、白抜き文字は勢いがあってインパクト大!
「爆誕」という言葉にはちょっと笑ってしまいましたが、いろいろ考えてくださったんだなとウルウルしました。
神保さんには、各章のタイトルが入る扉で、たくさんのイラストを描いていただきました。
マンガ特有の表現をたくさん入れていただいたことで、“マンガ線”という言葉のガイドとなるような扉になっています。
1つ1つのイラストが本当ぉ〜に素敵で! 錬磨と秘の関係性もしっかり表現されていています。
イラストからヒントをもらって、文章に修正を加えることもありました。イラストと文章がだんだん融合していくような感じが、とてもわくわくしました。
神保さんご自身がイラストだけでなくマンガも描かれているので、「この仕事を受けられて嬉しい」とおっしゃっていただいたとのこと。もう元気200倍で(笑)、わたしは中身の校正に全力投球です。
校正の最終局面では、中1の長男(速読)も参戦。
全体を初見で読んで感じたことを伝えてもらったのですが、「この段階でこれがバレるけどいいの?」など、ドキリとする指摘もあって参考になりました。
なにより、読み終えて部屋から出てきたときの穏やかな笑顔が、「あ、楽しく読めたんだな」と思えて安心できました(校正料はしっかりとられましたが)
「お母さんまた、うんうん星人になってるよ!」
うんうん星人とは、相手がなにを話していても「うん、うん」と上の空であいづちを打つだけの地球外生命体。
校了直前は、不満げな次男に何度も注意されました。

ぎりぎりまで校正・修正をくり返して、へろへろになりながら責了を迎えました。
表記統一はもっと序盤から徹底しておけばよかったな・・・とか、細かな後悔はありますが、正解のない「物語」「文章」と向き合った数か月、「やれることはやった!」と思えるところまで持っていけてよかったです。
⑨に続きます。取材や宣伝活動について。

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